東海ライブ研究会について

 

1977年にAndreas Gruentzigが世界で第1例目の経皮的冠動脈形成術(PTCA)を施行してから40年以上が経過しました。この間のテクノロジーの発展は目覚ましく、バルーン時代からステント時代、ステント時代から薬物溶出ステント(DES)時代へと移行し、冠動脈インターベンション(PCI)の最大のアキレス腱とされてきた再狭窄の問題は過去のものになりつつあります。そして今では、PTCAの創生期は禁忌とされてきた分岐部狭窄病変、慢性完全閉塞病変(CTO)、高度石灰化病変は、テクニックの進化に伴い容認されるまでに至りました。

我国ではデバイスラグにより欧米と比べて、常に新たなテクノロジーの導入が遅れます。それ故、我々は、歯がゆい思いで、利用できるデバイスと技術を駆使して切磋琢磨してまいりました。DESは欧州より2年、米国より1年遅れで導入されましたが、デバイスラグもネガティブな要素だけをもたらしたわけではありませんでした。テクノロジーの遅れを技術で取り戻すために血管内超音波(IVUS)を用いて治療するIVUSガイドPCIにより、ベアメタルステント(BMS)時代でも欧米のDESを使ったPCIと比べて、遜色ない結果を示してきました。

さらに、CTO領域では、世界に先駆け、パラレルワイヤテクニック、IVUSガイドワイヤリング、Controlled Antegrade and Retrograde Tracking(CART)、Retrogradeテクニックなどを含む様々なワイヤリングテクニックを開発し、世界中でCTO-PCIにブレークスルーを巻き起こし、欧米はもちろん、アジア諸国においても我々が開発したテクニックを伝承し、PCIの発展に大きく役立てました。

東海ライブ研究会は、我々がこれまで培ってきた技術を次世代に伝えることを目的として10年以上前に発足しました。本会は、年2回にわたり愛知県豊橋市でライブデモンストレーションを開催しています。1回は豊橋ハートセンター内ハートホールで東海・北陸地区のインターベンショナルカーディオロジストを対象に、そして、もう1回はホテル日航豊橋で全国のインターベンショナルカーディオロジスト向けに治療技術の伝承を掲げたライブコースを実施しております。この2つのライブコースはいずれも教育に主眼を置き、オーディエンス参加型ライブとなるよう工夫を凝らしています。

我々が追求するライブコースは、主催者が見せたいものではなく、参加者が見たいものを提供するコースです。そのため、本研究会では東海地区の約3割のインターベンショナルカーディオロジストを対象にアンケート調査を実施し、もっともニーズが高かった病変やトピックスを中心にプログラムを構成しています。術者やライブを進行する司会者は、各コースの世話人が務め、参加者が見たい手技、聞きたいコメントを引き出せるよう細心の注意を払っています。

東海ライブ研究会は、今後も研究を重ねて、我国のカテーテルインターベンションの発展、並びに次世代のインターベンショナルカーディオロジストの育成に努めます。このサイトを通じて多くの皆様に我々の知識や経験を伝承できれば幸いに存じます。